ハード系の代表といえばバゲット。
どのパン屋さんにも大体置いてありますが、バゲットはパン屋の顔であり、そのパン屋の方向性を示しているパンだなぁと思います。
本場パリでは、バゲットが美味しくないパン屋はパン屋にあらず、だそうです^^;
日本ではバゲットやバタールが有名ですが
バゲットはその生地量や長さよって呼び方が違います。
大きいものからパリジャン、フルート、バゲット、バタール、フィセル、など。
正規のバゲットは長さ68センチ、重量350gのようですが、家庭で焼くものはそこまでこだわらずに、作りたいと思います。
生地の作り方はクッペと同様です。
バリっとカッコいいクープを目指しましょう!
バゲットのレシピ
材料 1本分
- 準強力粉 135g(90%)
- 石臼挽き準強力粉 15g(10%)
- 塩 3g(2%)
- レーズン酵母エキス 30g(20%)
- 水 80g(53%)
- ()内はベイカーズパーセント。粉の全体量でベイカーズパーセント100%としています。
- 水分は、夏場は冷たく、冬場は人肌程度に温めておきます。
- 季節や湿度によって粉の吸水率が変わります。また、粉の種類が変わっても吸水率も変わります。水分は一度に入れず2~3%調整用に残して、様子をみながら足しましょう。
- レーズン酵母を使うと、レーズンの甘みや香ばしさによりいい感じの焼き色がつきます。
また、気泡が多く入ります。 - 今回は、準強力粉「E65」を、石臼挽き準強力粉は「ロイヤルストーンタイプF」を使用しています。これにライ麦を5%入れても風味がぐっと奥深くになるのでオススメです。
手順
1、生地作り(捏ね~一次発酵まで)
詳細は☟下記記事☟を参照してください。
- 発酵倍率は1.5~2倍程度になるまで。
- 時間があるときは、低温長時間発酵で12~18時間寝かせると、より軽く美味しく焼ける。
- 復温は生地温度が18℃程度になるくらい。冷蔵庫から出した生地を27℃で1時間程度。20℃は超えないように。生地の温度が冷たいくらいの方が成型しやすい。
2、成型
タッパーをさかさまにして生地を取り出す。作業台に面している方が表面になる。
生地の端を軽く引っ張って、長方形の状態にする。
上下を折りたたむ。その際、折りたたんだ生地は重ならないようにする。



(1巻き目)右上から生地の端を芯を作るように指先を使って巻いていく。

(2巻き目)同じく右上から指先を使って、閉じながら巻いていく。


(とじ目)今度は右下から生地を伸ばしながら閉じていき、とじ目をしっかり閉める。



生地全体に打ち粉をつけて、生地の中心から両端に向かって、上下に手を滑らせながら生地を長く伸ばす。
何度も伸ばすとガスが抜けてハリがなくなるので、2~3回で伸ばしきるようにする。



全体に粉を振り、パンマットにも打ち粉を振り、とじ目を下にしてパンマットにのせる。


3、二次発酵(ホイロ)
室温(22~25℃程度)で40分~1時間、二次発酵をする。
完了の目安は、発酵前と比べて生地が緩んでひとまわり程度膨らんでいること。
二次発酵完了時には予熱が終わっているように、オーブンを300度(最高予熱)に予熱しておく。
4、クープ入れ
発酵が終わったら、生地をパンマットからそっと転がして天板に移動する。
この時に必ずとじ目が下になっているようにする。



生地の表面のクープを入れる箇所にしるしをつける。
刃を生地に対して斜めに当て、表面の皮をすっと引っかくようにしてクープを入れる。
(うまく生地が切れなかった部分は、やり直してよい。)




5、焼成
生地に15回くらい霧吹きをし、300度(最高予熱)に予熱したオーブンに入れる。

温度を270度に下げ、5分スチームを入れながら焼成する。
その後、230度で15分焼く。
途中で、焼きムラを防ぐためにオーブン内の天板の前後を入れ替える。

焼き上がり♪ エッジも立ってクラストもつやつや!

クラムも気泡の大きさが均一で、膜にもツヤがあっておいしそうに焼けました~!
補足:ホイロが長いとどうなる?
参考までに、ホイロの長さの違いによる変化をご紹介します。

上:ホイロ1時間10分 下:ホイロ40分。同じ生地で2本焼きました。
上はちょっとホイロオーバー気味。ホイロが長くてガスが多く出ている状態です。
クープも粗く、帯(クープとクープの間の部分)も切れてしまいました。クラムも気泡の大きさにばらつきがあります。
下は適正だと思います。あと5~10分待っても良かったかな…^^;
味は、上の方がちょっとぼやっとしてる感じがします。下の方が、粉の風味がはっきりしていると思いました。
もちろん、どちらも美味しくいただきましたよー!
※ご質問等は各ページ下部にあるコメント欄からどうぞ~♪お気軽にご利用くださいね。
バゲットはヨーグルト酵母エキスでも同じように作ることはできますか?
実は昨夜から仕込んでオーストラリアのオーガニック全粒粉100%の粉で、水分は全量をヨーグルト酵母エキスを使って、砂糖は少なめ、オリーブオイルと微量のレモン汁を加えて、丸パンを焼きました。
中身の詰まった見た目より、食べるとふんわり感もあり、自分的には香りの良い旨みを感じる美味しいパンが焼けたと自己満足です。
それでバゲットも水分全量をヨーグルト酵母エキスで焼けないものかと、質問させていただきました。
ふんわりした甘いパンより、ハード系の塩味のパンが好きなので、一度家で焼いてみたいと思っていました。
ハード系のパンのレシピはほとんどが元種を作るやり方で、初心者には敷居が高かったのですが、こちらのこのレシピはストレート法で作れるので、初心者だけど、ちょっと挑戦してみようかなという気になっています。
こちらにもコメントありがとうございます!
バゲットはヨーグルト酵母エキスでもできますよ^^
レーズン酵母エキスと同じ量で作ってみてください。
エキスストレートだと発酵に時間かかりますが、ゆっくり育ててくださいね。
初心者の方には、実はストレートより元種の方がオススメです。
種を起こす時間や手間がかかりますが、発酵力がありますので機会があったらぜひ元種を試していただきたいです。
上手くいきますように^^
ご多忙のところ早速お返事ありがとうございます。
エキスストレートだと発酵に時間がかかるのですね。
それで元種を使うレシピが多いのですね。
納得しました。
元種を作るのは手間がかかりそうで、敬遠していましたが、初心者にはそちらの方がお勧めということなら、
やってみようかなあ。どうしようかな(^^;;
ヨーグルト種というのもあるのですね。これは工程が少ないから、取り組みやすそうです(^^)
バゲットはパン作りにもう少し慣れてから、時間と気持ちに余裕がある時に取り組んでみたいです。
こんばんは。
先日も、早速質問に詳しく教えてくださって
ありがとうございました。
お陰様で、加水して焼けるようになってきました!
中折れは、最近突然できるようになり、
教えていただいたように、追加で焼いています。
お陰様でしっかり焼けるようになってきました。
暑くなってくると水分も変わってきますかね。
様子見て頑張ってみます。
そして、スペルト小麦について、こちらのサイトに
書いてくださっていましたね。
ありがとうございました。興味があります。
本当に何度もすみません。本来に。
バケット大好きで何度か焼いているのですが、
我が家のオーブンが、300℃までは加熱できるのですが
スチームが250℃までしか加熱できなく、
本当に問題外だと思いますが、もし、何かできる方法がありましたら
どうすればいいでしょうか?(^◇^;)
温度と焼き時間は守って
300℃スチームなし→230℃スチームあり
でやりましたが
クープ開かずクープ付近が破れたり、
生地も詰まっているか、大きな穴が空いている
出来上がりでして難しくて(ToT)
何か方法がありますと嬉しいです。
あと、無肥料の中力粉を
近々いただく予定になりまして、
クセなどあるかも知れませんが
例えば、バケットなど粉を置き換えて焼くことは
可能でしょうかね…?
ユウミさんのレシピで焼けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
そうそう、粉ですが、中力粉でも使えると思いますよ。
日本では強力粉、中力粉、薄力粉なんて分けてますが、外国ではタンパク含有値で表示されてるだけだとか。
なので、粉のタイプはあるかもですが、中力粉でもできると思います!
おいしいパンになるといいですね(^_^)
こんにちは!
バゲット、私も大好きです。
でも、今日失敗しました(T_T)
ホイロが短かったので、底割れしてしまったのと、蒸気が足りなくてクープ開きませんでした。
まだまだ、こういうこともあります。笑
オーブン、300度で余熱して、生地を入れてから230度に下げてスチームを入れてるんですよね?
それだと、うちのやり方と同じですよ(^_^)
それでも、庫内の蒸気が少なくてクープが焼き固まったりしてしまうなら、カンパーニュのように石を入れてお湯をかけたり、余熱時にココットにタルトストーン入れてお湯をかけたり、などなどやってみてはどうでしょうか?
ただし…オーブンの保証はできませんm(__)m
(うちはそれでもう何年もやってますけど、まだ壊れてないです。笑)
または、邪道かもですが、クープにオイルを垂らすと焼き固まらないので開きますよ。
または、ひとまず開かせるなら1本クープで試してみてもいいかもですね。
私もバゲットはまたまだ勉強です!
お互いがんばりましょう~!
ありがとうございます!
中力粉、海外ではなるほどです。
ある間は試してみます。
300度余熱→230度蒸気焼きでいいでしょうかね。
レシピ300度蒸気焼き、うちのオーブンも
今のところ大丈夫そうなので試してみます^ ^
ユウミさんでもそんなときがおありなのですね。
パン奥深いですね。
私もこれからも美味しいパン楽しませていただきます!!
また、ユウミさんの美味しいパン
食べさせてくださいね。
楽しみにしています。
こんにちは。
いつも参考にさせていただいております。
質問なのですが、一次発酵をいつもレシピ通り冷蔵庫(野菜室)で発酵させるのですが、ほとんど発酵が進みません。ちなみに食パン等の仕込み生地についても同様で。
常温発酵だと山食の場合は4時間〜6時間、バケットの時も同様の発酵時間です。
なので、生地戻しにいつも6時間ほどかかる状況で。最近バケット緩んで失敗しがちなので、生地戻し完了しても成形前には生地をまた冷蔵庫に一旦入れている状況です。
今試しに野菜室の温度を測ったところ、通常2〜5度とのことですが、ちょうどその範囲内でした。
ちなみに室温は29度と、暑いです。
今まためげずにレーズン酵母とヨーグルト酵母の2種類でレシピ通りバケットを仕込んで、生地戻し中です。2時間経過したところ。
レシピ通りでいけば、あと少しで成形に進んでいいはずなのですが…
写真は今の状態です。
これはやはり、きちんと目で見て発酵が進むまで待つので合っていますか?
なんだか何度やってもこうで、何が正しいのかちょっと分からなくなってきたので、低温発酵にうちの酵母はどれも向かないんじゃないかと思って質問させていただきました。。。