失敗しない、自家製酵母の元種の作り方

元種(もとだね)とは、酵母エキスをストレートで仕込むやり方に対して、酵母エキスと粉を混ぜ合わせて培養し、酵母の発酵力を安定させてから使う方法です。
いわゆる発酵種法の一種です。

元種を使うメリットとして、

  • 発酵力が安定する
  • 老化が遅くなり、日持ちが良くなる
  • ボリュームが出やすくなる
  • 液種を培養することで、熟成されて風味が豊かになる

が、考えられます。

元種の作り方も様々あり、粉100gに対して液種70g程度で仕込んだり、液種80gで仕込んだり。
2回継ぐ方法、3回継ぐ方法、ずっと掛け継いで使っていく方法…色々ですが、私が15年以上自家製酵母を作ってパンを焼いてきた中で、一番失敗のない元種の作り方・使い方をご紹介しますね!

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自家製の元種の仕込み方

用意するもの

1回目

  • 液種 30g
  • 全粒粉 30g
  • ボウル
  • スプーン
補足

  • 全粒粉を使う理由は、白い精製された粉より、全粒粉のほうが酵母菌が多いため1回目の種起こしには全粒粉を使っています。
  • なるべく石臼挽きの全粒粉がオススメ。低温でじっくり挽かれた全粒粉は酵素やアミノ酸も多いので、元種に向いています。

2回目

  • 1回目の元種 全量60g
  • 準強力粉 60g
  • 浄水 60g
  • ボウル
  • スプーン
補足

  • 耐熱容器であればなんでも。ガラス瓶やプラスチックのタッパーでもできますが、個人的に作業しやすさから小さめのボウルを使ってます。
  • ボウルやスプーンは熱湯消毒して冷ましておく。
    熱いまま使うと酵母菌が熱で死滅するので、必ず冷ましてから。
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作り方

1回目

  1. ボウルに1回目の材料を入れ、よく混ぜる。
  2. ラップをし、室温(25~28℃前後)に置き、2倍量に膨らむまで発酵させる。
    夏場で5時間、冬場で10時間ほど。
    2倍量に膨らんだら、冷蔵庫に入れて6時間以上休ませる。
    (私はラップに時間や温度をメモしてます。忘れることが多いので…。)
    発酵前
    発酵後

2回目

  1. ボウルを冷蔵庫から取り出し、2回目の材料を入れてよく混ぜる。
  2. ラップをし、室温(25~28℃前後)に置き、2倍量に膨らむまで発酵させる。
    夏場で3時間、冬場で8時間ほど。
    一度起こしているので、2回目の方が発酵の進みが早い。
    2倍量に膨らんだら、冷蔵庫に入れて6時間以上休ませて完成。
    冷蔵庫で2日程度保存可能。(2日以上経つと発酵力が徐々に弱まってくる)
    発酵前
    発酵後

 

うまく元種が完成すると、水に入れたときにふわっと浮きます。

補足
完成した元種は、使ったあと1~2回かけ継いで使用することができるが、それ以上継ぎ続けると発酵力が弱くなったり酸味が出たりする。

なので、コンスタントにパンを焼く人は、面倒でも都度元種を起こした方が発酵力も安定し失敗も少ない。
以前、何度も元種をかけ継いで使っていたが、どうしても途中から酸味が出たりうまく焼けなくなることが多かった。元種使い切りにしてからは失敗もぐんと少なくなった。

 

かけ継ぎ

半分以上使ったら、使った分の同量を足す。
例)元種100g使用したら、準強力粉50gと水50gを足す。作り方は2回目と同様。
あまりに残りの元種が少ないと、発酵に時間がかかります。

補足

  • 粉1:水1で元種を仕込むのは?
    その方が、発酵が早く酸味も出にくい。固めの種(粉1:水0.7など)の方が日持ちもして管理も楽だが、酸味が出やすい。
    また、材料を計算する際に計算しやすい利点もあるため、私はこのやり方です。
  • 元種仕込みのパンはべたつく、緩くなる、という話もあるが、元種に含まれる水分や粉量をちゃんとベイカーズパーセントにいれて計算をすると、確実な生地作りができるため、生地のべたつきなどを防ぐことができる。

Youtubeでもレーズン酵母の元種の作り方を公開

レーズン酵母の元種の作り方動画をYoutubeで公開しています。発酵の状態など写真や文章では伝えにくい部分を動画で。

本サイトと合わせて参考にしてみてください。※チャンネル登録もおねがいします

※ご質問等は各ページ下部にあるコメント欄からどうぞ~♪お気軽にご利用くださいね。

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18 件のコメント

  • はじめまして。お米と麹の酵母でパンを焼いております。が、時々失敗しています。質問させていただきたいのですが、この酵母エキスはお米と麹の酵母でもありですか!?レーズンとかの方がよいのでしょうか??よろしくお願いします。

    • 秋山ゆかりさん

      コメントありがとうございます!
      中種に使う酵母について、ということでインスタでもメッセージありがとうございます^^

      中種や元種に使う酵母は、私はレーズン酵母やヨーグルト酵母をお勧めします。
      酒種の場合、たんぱく質分解酵素が働くので前種を仕込むとだれてべたべたになってしまうことが多いです。
      時々失敗されるのは、これが原因だと思われます。
      酒種を使う場合は、ストレートで使う方が失敗も少ないので、おすすめですよ!

  • 返信ありがとうございます!!
    レーズンかヨーグルト酵母、仕込んでみます!

    実はポーリッシュ種をこの麹の酵母で仕込んで、食パンを焼こうと思ったらでろでろになってしまって。
    麹の酵母は発酵力強く、材料が家にあって手軽だと思っていたのですが、、、
    知らずにわからないままやってしまっていました。
    ありがとうございました!!

    • 秋山ゆかりさん

      ポーリッシュ法は水分が多い分、発酵も早いですし酒種には向かないかもしれませんね^^;
      レーズン酵母やヨーグルト酵母でぜひお試しください!

  • はじめまして。
    最近天然酵母作りを始めたばかりの超初心者なのですが、質問させてください。
    甘夏で酵母液を作り、元種作りをしたのですが、2倍に膨らんだ元種が冷蔵庫に入れると時間と共にかさが減ってきてしまうのは、発酵が上手くいってない種落ちということなのでしょうか?
    酵母液には澱がしっかり溜まっていると自分では思っているのですが….。
    使用する器具の消毒をするとか、粉や液の分量をしっかり量るとか自分で出来ることはしっかりやっているつもりなのですが、何がダメなのか???
    ちなみにかさが減ってはいても、一応パンらしきものは焼くことができました。
    でも感動するようなしっとり、ふんわりなパンというよりはちょっと膨らみの足りないパンになってしまいました。
    やはり、起こしやすいレーズンで何度もやって慣れていくしかないのでしょうか?

    • コメントありがとうございます!
      お返事遅れてすみませんm(__)m

      冷蔵庫で嵩が減る種落ちは、悪い現状ではないです。私の作っている元種も、発酵後は種落ちします。
      私の元種は水と粉1対1で作るのですが、水分が多いと種落ちしやすいと思います。
      水分が多い元種は膨らみやすいですが、酵母も活発なので劣化も早いです。冷蔵庫保存は一晩くらいにしてすぐ使ってあげてくださいね。
      そして、すぐ種継きする方が元気な酵母になりますよ。

      そして、甘夏の元種で焼いたパンが膨らみが足りないとのことですか、エキスを元気にさせてから元種を起こしてあげたらどうでしょうか?
      レーズン酵母が安定してパワフルな酵母になるのは、酵母の餌となる糖分がしっかりあるからです。
      甘夏酵母は、レーズン酵母より糖分が少ないと思うので、蜂蜜や砂糖で糖分を足して、リフレッシュしてみてください。

      自家製酵母初心者さんにレーズン酵母をお勧めするのは、安定して元気な酵母になりやすいからです。
      それに慣れてからだと、他の酵母の見極めもやりやすくなると思います。
      どうしてもうまくいかないときは、レーズン酵母を試してみてくださいね。

  • コメントととても丁寧なアドバイスをありがとうございました。
    冷蔵庫に入れた状態での種落ちは悪いことではないと知り、安心しました。
    教えていただいた甘夏のリフレッシュも早速やってみました。まだ結果はわからないのですが、これで元種作りに再チャレンジしたいと思います。
    まずはレーズン酵母を起こして、元気な酵母が育てられるように何度も挑戦して頑張ります。

    いつもこのサイトとYouTubeを観て勉強させてもらっています。これからも楽しみながらパン作りをしたいと思います!
    ありがとうございました!

  • 度々の質問失礼します。
    レーズンやヨーグルトで元種を作っているのですが、元種が完成した時はもちっとした元種になるのですが二回程継いでいると水分が上に溜まりそれを混ぜると元種がもちもちではなく緩くなってしまいます(T-T)
    痛んでいるのかと香りを嗅いでもアルコールの香りで、その元種を使ってパンを焼いても膨らみますしパンにはなります。
    この様な場合は粉と水1:1ですが粉の量を増やすなどしたほうが良いのでしょうか?
    お時間のある時でいいので教えていただけたら嬉しいです(>人<;)

    • コメントありがとうございます!

      元種のかけ継ぎは、1~2回くらいにして使いきりをオススメしているのですが、その理由は、経験上種がダレて膨らみが悪くなることが多いからです。
      仰るような“水分が上に溜まる”というのは離水している状態ですね。
      水分と小麦が混ざった所から水分が浮いてくるのですが、私の予想では、酵母内のタンパク質分解酵素が働いてグルテンを分解してしまうため、種がもちっとせずにトローンとなり、水分が浮いている状態になると思います。
      この、グルテンが分解された元種は、最初のもちっとした元種よりもグルテンが分解されている分、膨らみも弱くなります。
      なので、私は1対1の元種は1回継いで使いきりにしています。もしくは、ビスケットやマフィンにします。

      もう少し粉量の割合の多い元種にすれば、確かに水分少ない分発酵もゆっくりになりますが、酸味も出やすくなるので注意が必要です。
      ダレるスピードも1対1の種より遅いですが、タンパク質分解酵素は必ずあるので、継いで行くと必ずダレると思います。

      失敗しないやり方としては、元種は都度作って継ぐのは1度くらいにして使い切るのがよいと思います。
      作りたての元種は発酵力もあるのてでオススメですよ。

      ずーっと継いで行ける元種もあるのかもしれませんが、残念ながら詳細はわからないです(T_T)
      すみません。。

  • お返事ありがとうございます!
    とても勉強になります^ ^
    一日置きぐらいにパンを焼く場合、一度元種を起こすと使い切るのに時間がかかってしまって元種の元気がなくなってきてしまうのですが、この様な場合は一度に起こす量を少なくした方が良いのでしょうか?また、1:0.7の元種と1:1の元種だと水分量をきっちり計算して代用したほうがいいのでしょうか?

    いくつも申し訳ないのですが、レーズン酵母の元種やヨーグルト酵母の元種は酒種と同量で使っても問題ないでしょうか?水分量が少ないでしょうか?

    • 使う量も少ないようでしたら、起こす量も少なくするのがおすすめですが、都度起こすのも大変ですよね(^_^;)
      元種の水分量を変えた場合は、きっちり水分量を計算した方が本当は良いのでしょうけど、おうちで作るパンの場合はそこまでしなくてもいいと思いますよ。
      必要でしたら様子を見て調整してください。

      元種の量は、酒種と同じか5%くらい多めがいいと思います。元種に置き換えた場合、水分量が足りなくなるので元種の半量の水分を足してください。厳密にいうと元種の半量の90%くらいがよいと思います(酒種も100%水分でなく、固形物などもあるため)
      細かい点は、調整してみてくださいね。

  • 本当ありがとうございます!
    こちらのサイトのレシピも代用しながら作らせていただきます^ ^
    どれを作ってもとても美味しくて素敵なレシピをありがとうございます!

  • はじめまして。You tubeチャンネルの動画(元種の作り方)を拝見しこちらのサイトを知りました。
    大変わかり易くて、色々と参考にさせて頂いております。ありがとうございます。

    1つ質問なのですが、元種作りで一度膨らんだ後、休ませずに直ぐに2回目の粉と水を足してはダメですか?

    お暇なときにお返事頂けますと嬉しいです。よろしくお願い致します。

    • コメントありがとうございます!
      休ませずに次の工程に進んでも大丈夫ですよ。
      私も時間がないときにそうすることもありますので(^_^;)

      では、休ませるのは何故かというと、冷やすことでタンパク質分解酵素の働きを一旦休ませ、種を安定さてせるのだと思います。
      そのまま継ぐのと、休ませてから継ぐのだと、種の緩さが変わってくる感じがします。

      でも、そのままでも出来ないことはないので、お時間ある時に両方試せたらいいですね!
      うまくいきますように(^_^)

  • はじめまして!超初心者です。今イチゴ酵母で3日間で作った元種が冷蔵庫にあります。粉は30+30+20gにしたのですが、焼きたい生地のレシピには少し足りません。必要な分だけ粉と水を足して、1.5倍になるまで置いて、増やせられるでしょうか?

    • >超初心者です様

      コメントありがとうございます。
      元種が、レシピ量に足りないということですかね?
      足りない分は継ぎ足しで増やせば問題ないと思います。

      継ぎ足しする際は、基本的に元々ある元種と同量程度の粉と水を入れる方が良いと思います。
      例えば、残りの元種が50gの場合、継ぎ足す粉と水も50gずつ。発酵も早いです。
      元種50gに粉と水を100gずつ足した場合は、発酵もゆっくりになるのでしっかり倍になるまで待ちましょう。

      ちなみに元種は、2倍程度まで発酵させた方が良いと思いますよ。
      参考にしてくださいね^^

  • はじめまして
    いつもYouTubeやブログにてレシピを参考にさせていただいておりますꕤいつも分かりやすいご説明を本当にありがとうございます。

    記事にあったざくざくスコーンを作りたくて、初心者ながらこちらのレシピを参考に元種を作りスコーンを焼いてみるのですが、何十回と試してもスコーンが半分くらいの所でパカっと割れてしまい高さも低めできれいに膨らみません

    スコーンの膨らみも気になるのですが、まず元種が安定して作れません。。
    一回目(レーズン酵母液+全粒粉)はぶくぶくと元気に膨らむのですが、二回目の強力粉と浄水を足したあとの膨らみがいまいちです。書いてあることはすべて同じように試すのですが、もしかして…とひとつ心配なのが、我が家は毎日納豆を食べています。
    レーズン酵母液と粉を混ぜるスプーンは熱湯消毒してから使いますが、それでも納豆菌がうまく膨らまない原因になったりはあるでしょうか?

    また、室内の温度が雨で急に涼しくなったり暑くなったりで変化があるので、ヨーグルトメーカーを28℃に設定して7時間ほど発酵させてみるのですが、やはり同じく二回目の強力粉と浄水を入れたあとがうまく膨らみません。(たくさんぶくぶくとなって、香りもツンとはせずに粉のいい香りで一見良さそうに見えるのですが、なかなか高さがでずに膨らみません)

    また、使っている全粒粉と強力粉に原因があったりはしますでしょうか?石臼挽きの全粒粉(グリーンコープ)と北海道産の強力粉(グリーンコープ)を使用しています。

    今後も発酵させる時は温度が安定するヨーグルトメーカーを使えたらと思うのですが、やはり室温で置いた方がいいのでしょうか?またはおすすめの発酵器があればお教えいただけると幸いです。

    長々と申し訳ありませんどうぞ宜しくお願いいたします。

    • >arisa様

      コメントありがとうございます!
      スコーンですが、半分の所でぱっくり割れるのは、私はアリですよー!
      レシピのスコーンはフィリング入りなので割れてはいないですけど、プレーンだと私も割れます。
      スコーンが割れて、その半分でパカッと割って食べるのが好きです(^_^)

      元種についてですが、2回目の種継ぎがうまくいかないのですね。
      納豆菌を気にされていますが、確かに酵母菌よりも強いパワーがあるといわれています。
      煮沸消毒で確実に菌が死滅しているかどうかは分かりませんが、1回目の種起こしはちゃんと出来るようなので問題はないと思いますよ。
      納豆菌が原因なら、一度目から発酵しないと思います。

      2回目の種継ぎで28度7時間は少し長生き気もします。
      3~5時間くらいで上がるとよいのですが、ニオイを嗅いで小麦の香が強いならもう少し発酵を進めた方が良いです。
      逆に、アルコールの香りが強くなってきたら、大分進んでいるのでもう冷蔵庫に入れていいです。

      温度を気にされていますが、温度が低いと時間がかかり、高いと早めに仕上がるので、室温でも25度くらいあるなら問題ないですよ。
      気をつけたいのは、高い温度で長く置くことです。分解が進んでダレてしまいやすいです。

      1回目の種起こしは出来て、2回目の種継ぎがうまくいかないのでしたら、2回目の粉の銘柄を変えてみたらどうでしょうか?
      違うのはそこだけなので、もし、原因があるとしたら粉かなぁ、と。
      (コープの北海道産小麦粉なら、特に問題ないと思うのですが…)
      また、古い粉だとしたら、新しい粉にした方がよいです。

      ちなみに、発酵器ですが、自宅では日本ニーダーの「洗えてたためる発酵器」を使用しています。

      ご参考になれば幸いです(^_^)

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