フリュイとは、フランス語で「フルーツ」を意味し、パンやお菓子のレシピでは、フルーツが入っていることを指します。今回ご紹介するレシピは「パン・オ・フリュイ」です。蒸し戻した4種のドライフルーツを生地に練りこんであるタイプです。
色んなパン屋さんでも、ドライフルーツ入りのパンをよく見かけますよね。
私はドライフルーツ入りのハードパンが好きなので、あるとついつい買ってしまいます。
一言にパン・オ・フリュイといっても色んなタイプのものがあります。
ハード系のもの、具がみっちり入っているもの、ソフト系なもの…
今回のレシピでは、私好みのフリュイをご紹介します!
ドライフルーツはしっかり、多すぎずでも少なすぎず。一口に必ずドライフルーツが入るくらいの量が理想です。
ライ麦も配合されているものが好きです。ライ麦の酸味とドライフルーツの甘みはとても相性が良いです。
クラスト(皮)はハードにしっかり焼きこみ、クラム(身)はしっかり噛みしめられるくらいの加水量で。
あれこれレシピを変えながら、現在のレシピに落ち着きました。
このフリュイは、焼き上げてから冷めたてよりも、もう少しおいてから食べるのがオススメです。
ドライフルーツと生地がしっかり馴染んでからの方がおいしいです。
スライスしてこのまま、またはバターやクリームチーズと、表面をトーストしたり、お好きに召し上がってください。
きっと気に入っていただけると思います^^
フリュイのレシピ
材料 300g仕込み3個分
【生地】
- 準強力粉 240g(80%)
- ライ麦粉 30g(10%)
- 塩 6g(2%)
- レーズン酵母元種 60g(20%)
- 水 180g(60%)
※レーズン酵母と元種の作り方はコチラ↓(別タブで開きます)
【フィリング】トータルで、90g(30%)になるように、お好みで調整
- カリフォルニアレーズン 25g
- サンマスカットレーズン 25g
- ドライクランベリー 30g
- オレンジピール 10g
- ラム酒(適量)※お好みで!なくてもよい
- ()内はベイカーズパーセント。粉の全体量でベイカーズパーセント100%としています。
- 水分は、夏場は冷たく、冬場は人肌程度に温めておきます。
- 季節や湿度によって粉の吸水率が変わります。また、粉の種類が変わっても吸水率も変わります。水分は一度に入れず2~3%調整用に残して、様子をみながら足しましょう。
- 今回の強力粉は「E65(江別製粉)」を使用しています。準強力粉を使うと、パリッと軽く焼き上がります。お好みで強力粉でもよいです。こちらはどっしりとした感じになります。
※ベイカーズパーセントの詳細はコチラ↓(別タブで開きます)
1、ドライフルーツを蒸し戻す
生地を作る前の下準備として3種のドライフルーツをセイロなどの蒸し器を使って5分ほど蒸す。
蒸しおわったら、熱々のうちにラム酒を適量ふりかける。
粗熱がとれたら保存容器に移しておく。
使用する際は、必ず冷めたものを使用する。
- 使うフルーツはお好みでアレンジしてみてください、私はピールを入れたり、作るときの気分で変えたりしてます。
- ドライフルーツは戻さないほうが好き!という方はそのまま使っても大丈夫です。
2、捏ね
ホームベーカリーにドライフルーツ以外の材料を入れる。
4分間捏ねたら、あらかじめ蒸し戻しておいたドライフルーツを入れ、さらに2分程度捏ねる。
捏ね上げ温度は24℃前後。表面のきれいに整えてタッパーに入れる。ここでの表面が、焼き上がり表面部分になるのできれいにまとめる。
タッパーの大きさは生地に対して、ある程度余裕のあるものがよい。
発酵具合がわかりやすいように、発酵前の生地の高さにマスキングテープなどで印をする。
3、発酵
28度前後の暖かい環境で4時間程度発酵させる。発酵前と比べて1.5倍~1.8倍程度を目指す
途中30分~1時間後にパンチをいれる。生地を前後左右に折りたたむようにする。
生地が1.5倍~1.8倍くらい発酵が進んだら、次に後冷蔵庫で12時間~18時間程度冷蔵発酵させ、発酵倍率1.8倍~2倍程度を目指す
冷蔵庫から取り出し、30分~60分くらい復温させる。
- 発酵時間は目安です。気温などで発酵時間は前後します。生地の発酵倍率が2倍程度になるまで、生地の状態をよく見て発酵を見極めましょう。
分割
生地をタッパーから取り出し、作業台に移して分割する。
タッパーを逆さに自然落下
分割した生地は切った断面を内側にいれながら丸めておく。
やや楕円に丸めると、成型しやすい。
ベンチタイム
室温で20~30分休ませる。
濡れ布巾を被せたり、大きなタッパーを逆さに置いて蓋をするなど、乾燥しないようにする。
成形
手で軽く押し広げたらめん棒で楕円形に伸ばし、裏返す。
生地上部を四分の一ほど、手前に折りたたむ。
生地の角を持ち、中心に折りたたみ、先端を真ん中におる
生地を手前に巻き取り、生地のとじ目をしっかり閉じる
生地を軽く転がしてなじませ、なまこ型にする。べたつくようなら打ち粉を振って転がす。
表面にドライフルーツが出ている場合、閉じる前に生地の中に入れてしまうとよい。
※表面にドライフルーツが出ていると焦げやすくなるため
パンマットに打ち粉をし、とじ目を下にしてならべる。隣の生地とはくっつかないように、パンマットでヒダを作り、形が崩れないようにする。
ホイロ(2次発酵)
室温(23~28℃程度)で1時間~1時間半ほど発酵。
生地が一回り大きくなるくらいが目安。
ホイロ前
ホイロ後
ホイロが完了するまでにオーブンを240℃に予熱させておく。
- ホイロをとる時間は気温で適宜調整してください。
- 冬場は暖かい環境に置くか、発酵機で。春先からは室温でも可。
焼成
表面に粉を振り、斜めに数本クープを入れる。
温度を220℃に下げ、スチームを入れながら23~25分間焼成する。
スチームは最初の5分でよい。
焼き色が均一になるように、必要があれば途中で天板の前後を入れ替える。
完成!
Youtubeでもフリュイの作り方を公開
フリュイの作り方動画をYoutubeで公開しています。発酵の状態など写真や文章では伝えにくい部分を動画で。
本サイトと合わせて参考にしてみてください。※チャンネル登録もおねがいします
※ご質問等は各ページ下部にあるコメント欄からどうぞ~♪お気軽にご利用くださいね。
こんにちは、いつもレシピありがとうございます。
フリュイ、早速焼いてみました。とても美味しいのですが、クープがうまく開きません。
どうすれば、大きく開くのでしょうか?
様々な方はあると思うのですが、しっかり張らせていないのか、発酵やオーブン温度の問題や、スチームなのでしょうか?
レシピ通りにしているつもりではあるのですが…
お時間の空いた時にこつを教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
チョコプレッツェルベーグルも娘が、美味しい!と言ってくれました。
丁寧なレシピを教えてくださり、とてもパン焼きがたのしいです!
>コロコロごしい様
コメントありがとうございます!
早速焼いていただき、嬉しいです(^_^)
クープに関しては、開きが悪いのはオーブンの熱風が原因だと思います。
家庭用の電気オーブンでは、どうしても熱風が吹いているので生地の表面が固まってしまい、クープが開かなくなります。
それを避けるためにスチームを入れるのですが、その量も機種によりけりだと思うので、手段としては、余熱完了後に生地を入れるときに、お湯を庫内に霧吹きするとか、ココットにお湯をいれて一緒にオーブンに入れるとか、色々あります。
あとは、クープ部分にオイルを少したらすと開きやすくなります。
細切りにしたバターでもよいです。
クープの角度によっても、開きにくい場合もあります。
あまり横にせず、斜め45度以上の角度がいいと思いますよ。
よかったら参考にして下さいね!
お忙しい中、早々にご回答くださりありがとうございます。
我が家のオーブン、、最近調子が悪くスチーム機能があまり働いていないような気もします。
霧吹きや、お湯を入れて再度挑戦してみます。
既に二回焼きました。2度目はドライフルーツと、クルミも入れて、子供達(子供といっても成人した大人ばかりでが…(^^)はクリーチーズにハチミツもかけて食べてます。あっという間になくなります!
グラノーラも大好きで、市販のものと違って甘さが加減できるので何度もリピしてます。
沢山のレシピをありがとうございます。
いつもレシピ参考にさせて頂いてます。新しいレシピがあがる度、ワクワクしながらいそいそと作っています。
焼成について、私はビストロを使っているのですが、銅板は
使用した方が良いのでしょうか。また最初から銅板も余熱するべきか、ステンレス 板のみ先に入れ、余熱完了後に銅板にパンを乗せて
オーブンに入れるのかどちらが良いでしょうか。よろしければ教えて下さい。
>バニラっこ様
コメントありがとうございます!
家庭オーブンは、どうしても下火が弱いので、ステンレス天板は余熱から入れた方が良いです。
銅板は、私は余熱からは入れず、生地を乗せて余熱完了後に入れています。
熱い天板にホイロ後の生地をのせるのが怖くて(^_^;)
それでも、ちゃんと焼けますよ。
ご参考になりますように!
お返事ありがとうございます。私が電気オーブンでカンパーニュ などを焼くと、クラムがなんだかパサッとして美味しく無いのです。銅板も余熱していたから火力強すぎたのかなと…。パンの色付きを待っているとある程度の時間焼き込まないといけないし。今フリュイを仕込んでいるので、今度は銅板後入れで試してみます。お忙しいのに有難うございました。
初めまして。
最近、自家製酵母に興味をもち、そんな時、ゆうみさんのインスタに出会い、すっかりはまっています
先日は、も届けてもらいました。とても美味しかったです
フリュイ、ペッタンコになりました。何故かな
それと、出来上がったパン、冷凍保存したいのですが、その時のコツなどありますか?そのまま、ラップ保存でいいのでしょうか?
>kumisan様
コメントありがとうございます!
インスタライブ見てくださって嬉しいです^^
焼き上がったフリュイがぺったんこだったのでしょうか。
要因はいろいろありますので、一つずつ問題がなかったか確認してみてください。
・元種はちゃんと作れましたか?発酵力はしっかりありますか?
・一次発酵は2倍まで生地を発酵させましたか?
・ホイロは、生地が一回り大きくなる程度でしたか・
・クープを入れたらしぼんでしまった、ということはないですか?←この場合は過発酵
ぺったんこということは、発酵しなかったか、しすぎてしまったかのどちらかだと思います。
仕込みの過程を確認してみてくださいね。
冷凍ですが、一つずつラップしたうえでジップロックなどに入れて冷凍すると良いです。
ラップだけでは取れてしまうこともあり、そうすると乾燥してしまいますので、ジップロックなどの袋にさらに入れると良いでしょう。
大きなパンは、一枚ずつカットすると良いですよ!
こんにちは(o^^o)
ゆうみさんのInstagramから、最近酵母を起こしましたわかりやすく、一緒に楽しみたいというところがとっても嬉しいです❣️
丁寧なレシピにコメントに感謝です(*´∀人)
色々なコメントを読み、レーズン酵母元種のレシピは、そのままヨーグルト種に置き換えて良いなのかな?と思ったのですが、大丈夫でしょうか?
>あおぱん様
コメントありがとうございます^^
そうですね、そのままヨーグルト種に置き換えてみても大丈夫だと思いますよ!
ただ、私は試したことがないので、あとは実際に置き換えて焼いてみて、生地の固さなど微調整していただければと思います。
美味しくできますように♪
guricoさま
初めまして!
レシピの「冷蔵発酵」はなん℃でしょうか?
それから複温は生地温度を上げながら不足分の発酵を行う事でしょうか?
すみませんお忙しい中の低レベル質問で(泣)
ご連絡お願い致します!
>asuka様
こちらにもコメントありがとうございます^^
冷蔵発酵は、普通の冷蔵庫で5℃と考えています。
復温はおっしゃる通りです。
なので、冷蔵庫に入れるタイミングが遅いと復温する余裕もなくなってしまうので、生地をどのくらいまで発酵させたいのか見極めながらタイミングを計ることが大事になります。
初めのうちは、早め早めで良いと思います。
足りなかったら、復温しつつ発酵を進めたらよいですよ。
参考になりますように^^
ありがとうございます!
パンて難しい〰(泣)
やっぱりゆっくり熟成させた生地は美味しいので微力ながら頑張ってみます。
良きアドバイスありがとうございます!
お忙しいのに、質問に答えて下さり有り難うございますm(__)m
発酵の見極めも難しいですね。
色々な原因があるんですね。何度も練習です。
過発酵だったかも知れません。
冷凍保存の仕方も有り難うございましたm(__)m
暑い夏ですが、パン焼き楽しみます(*^^*)
そのまま置き換えて大丈夫そうなのですね♪ありがとうございました:-)
ヨーグルトライで撃沈した、kurosuke205918です。フリュイは、なんとかまあまあの線に行きました!皆さんのコメントが、すごく勉強になります。
過発酵を避け、早め早めでいきました。暑いので、気をつけていてもあっという間に行きすぎます。また、ライも焼きます❣️
はじめまして!
準強力粉がない場合は強力粉と小麦粉を混ぜても良いのでしょうか? その割合は?
強力粉だけでどっしりした感じに仕上げたくない場合です。初心者ですみません。
>ヨーヨー様
コメントありがとうございます!
準強力粉がない場合の、強力粉と薄力粉の割合ですが、正確なものはわからないのですが、薄力粉20%くらいでしょうか?
まずはそのくらいでお試しください。
10~30%くらいの間だと思われますので、後はお好みで調整してみてくださいね!
こんにちは。
いつもレシピ参考にさせていただいています。作りたいものがたくさんありすぎます(笑)次はこちらのフリュイに挑戦してみたいと思っているのですが、最初の捏ねは手ごねでも大丈夫ですか?ホームベーカリーを持っていないもので、手ごねの場合どの程度の捏ね上がりを目指せば良いですか?
あと、ホシノ天然酵母で作る場合の量の計算方法などありましたら教えていただきたいです。よろしくお願い致します。
>ayayumemei様
コメントありがとうございます!
フリュイの生地を手ごねで作られる場合は、【ボウルで作るハード系生地】の作り方を参考にしてみてください。
加水はそれほど高くない生地なので、パンチが大変かもしれませんが、ある程度しっかりつながると思います。
具材は、3回目のパンチの時に入れるといいですよ。
ホシノで作る場合は、加水を70%として、そのうちホシノを8%にすればよいと思います。
ただ、ホシノで試したことがないので、もしよくお使いでしたらご自分のやりやすいようにアレンジしてみてくださいね。
工程は、ホシノだとまた変わってくると思いますので、生地の様子をよくみながら進めてみてください。
こんにちは。
はじめまして。
酒種酵母の作り方を調べていてこちらに辿り着きました。
酒種酵母のパン、本当に美味しく嵌まってしまいました。
今度はイチジクがごろっと入ったフリュイを酒種酵母で作りたいと
思っています。そこで、ベーカーズパーセントについて質問させてください。
レシピでは準強力粉とライ麦粉で90%となっていますが、
これは、1:1で作った元種に含まれる粉量を考慮したものと考え、酒種酵母では準強力粉を90%にしてよいのでしょうか?
同様に水も70%と考え、酒種酵母15%を引いた55%でよいのでしょうか?
よろしくお願いします。
mococo様
コメントありがとうございます!
おっしゃるとおりで、1:1の元種の粉量と水分をベイカーズ%に考慮しています。
なので、おっしゃるとおりの配合で大丈夫ですよ!
イチジクごろっと入ったフリュイ、美味しそうですね(^_^)
こんばんは。
焼成時、スチームは最初の5分と記載がありますが、我が家の電気オーブン、よく見ると過熱水蒸対応でした。取説でクッペ等の焼き方の記載がありましたが、蒸気焼成時の時間までの記載が無く、gurikoさんが家庭で蒸気焼成される時、石窯の場合はどのような方法で5分の蒸気焼成しておられましたか?
パイナップル様
コメントありがとうございます!
お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。
私は石窯オーブンを使ったことがないのですが、スチームは最初の5分程度でよいと思いますよ。
ぜひお試しくださいね!