今回は、ライサワー種を使ったレシピをご紹介します!
ライサワー種を使ったライ麦パンなんて難しそう…そう思いがちですが、実はすごく簡単なんです。
今回は、ボウルで混ぜて、成型して、ホイロして、焼く、だけ!
「メアコーン(Mehrkorn)」の「メア」は英語の「モア(more)」、「コーン」はドイツ語で「穀類」を意味します。
また、「ブロート」とは大きく焼いたパンを意味しますので、その名の通り「複数の穀類入りの大型パン」です。
ちなみに、ドイツのパンの名前はこのように見た目をそのまま指すことが多いです。
なので、名前でどんな材料を使ったどんな形状のパンなのかがわかります。面白いですよね。
穀類とは、ライ麦、小麦はもちろん、スペルト小麦、大麦、米、ひえ、オーツ麦などに加え、ヒマワリの種やかぼちゃの種、ゴマ、けしの実などのシード類なども含まれます。
このような雑穀が多く入ったパンも、ドイツのライ麦パンに多く見られる特徴のようです。
今回のメアコーンブロートは、ライ麦50%で比較的食べやすいです。
それでも、ライ麦パンって酸っぱくないの?
いえいえ、酸っぱくないんです!
わざと酸っぱく作る場合もあるようですが、それよりもライサワー種の乳酸菌のまろやかな風味が活きています。
そんなライ麦パンを、毎日の食事パンとして楽しんで食べていただければと思います。
なぜならば、ライ麦にはたくさんの食物繊維、ミネラル、ビタミン、栄養素がたっぷり詰まっていますし、ライサワー種にはたくさんの乳酸菌が住んでいます。
なのでライサワー種を使ったライ麦パンは、腸活にはかなり良いですし、白いふわふわのパンに比べて圧倒的に栄養価も高く、余計なものも含まれていないので身体にやさしいパンです。
白いふわふわパンもいいですが、栄養価たっぷりのライ麦パン好きがどんどん増えてくれたらいいなぁって思います。
メアコーンブロートのレシピ
材料 300g仕込み 1本分
- ライ麦(細挽き) 75g(25%)
- 準強力粉 100g(33%)
- 全粒粉 50g(17%)
- ライサワー種 150g(50%)
- 水 150g(50%)
- 塩 6(2%)
※ライサワー種の作り方はコチラ↓
(別タブで開きます)
【雑穀類】
- ヒマワリの種
- かぼちゃの種
- ごま
- オートミール 合わせて50g(17%)+表面にまぶす分適量
- ()内はベイカーズパーセント。粉の全体量でベイカーズパーセント100%としています。
- 水分は、夏場は冷たく、冬場は人肌程度に温めておきます。
- 季節や湿度によって粉の吸水率が変わります。また、粉の種類が変わっても吸水率も変わります。水分は一度に入れず2~3%調整用に残して、様子をみながら足しましょう。
- 今回は、ライ麦(細挽き)は「北海道産ライ麦(細挽き)」、準強力粉は「E65」、全粒粉は「キタノカオリT85」を使用しています。
細挽きがなければ粗挽きでも代用できますが、吸水率が変わってきてべたつきやすくなりますので、水分を入れるときは様子を見ながら入れてください。 - ライサワー種は、使う前に一度継いでリフレッシュさせておいてください。
その方が発酵力があり、また酸味も感じにくくなります。
※ベイカーズパーセントの詳細はコチラ↓
(別タブで開きます)
1、準備
調整用を少し取り分けた水に、ライサワー種を入れ、よく溶かしておく。
雑穀類は、混ぜ合わせて50gを生地に入れるようにとりわけ、残りはバットなどにに敷いておく。
混ぜる比率などはお好みで。
2、生地作り~1次発酵(フロアタイム)
水とライサワー種を合わせたボウルに粉類、塩をいれ、ざっくりと混ぜ合わせておく。
そこに雑穀類を合わせたものを入れ、木べら等でよく混ぜ合わせる。
粉類が水分をすべて吸いまとまったら、ライ麦粉でたっぷり打ち粉をした作業台に取り出し、そのまま30分フロアタイムをとる。
この間に粉類が水分を吸いきって、生地も成型しやすくなる。
3、成型
生地にライ麦粉の打ち粉をふり、四角い形に整え、上からくるくると巻いて俵型に成型する。
生地の表面に霧吹きをして濡らし、バットに敷いた雑穀類の上にのせて転がし、全面に雑穀類をくっつける。
ライ麦粉で打ち粉をしたパンマットにとじ目を下にして並べる。
ライ麦粉の場合、グルテンがないので打ち粉をたっぷりふっても大丈夫です!
ライ麦が多いとべたべたして扱いにくい生地なので、打ち粉をたっぷり使って成型するのがうまく成形できるコツです。
逆に白い粉の場合、グルテン膜ができている生地にたっぷり打ち粉を使うと、グルテン膜を阻害し邪魔してしまうので控える必要があります。
4、ホイロ
28℃で2時間半~3時間程度ホイロをとる。
完了の目安は、生地がふっくらとし、表面にひび割れができるくらい。
ホイロ完了までに、オーブンを260℃に予熱しておく。
5、焼成
ホイロが完了した生地を、パンマットからオーブンシートを敷いた天板に移動する。
温度を240℃に下げて、スチームを入れながら10分焼く。
その後、210℃に下げて25分~30分焼く。
完成!
中に入れた雑穀が香ばしく、ほろっとした食感とアクセントになります。
ライ麦パンは薄く切って、好きなフロスティングを楽しんだ方が断然おいしい♡
ライ麦比率が50%のメアコーンブロートは、クリームチーズの酸味と合わせると間違いないです!
他にも、薄く切った生ハムやチーズ、ハチミツやバターなど、特に乳製品との相性は最高です♪
こんにちは
パン初心者です。
今、材料300g1本分で作っています。
写真では2本あるように見えますが(サイズも小ぶりに感じますが)1本分を分けているわけではなく2本分の材料でつくってらっしゃるのでしょうか。
材料一本分とあるのを見落として2本に分けてしまいました。
焼き時間を減らさないといけませんね。
また、3、成型
生地にライ麦粉の打ち粉をふり、四角い形に整え、上からくるくると巻いて俵型に
部分ですが、打粉をすると巻いてもくっつかなかったのですが、初心者なのでこのままで合っているのかわかりません。
2点おしえていただけると助かります。
>はしもとかおり様
コメントありがとうございます!
こちらのレシピは300gで1本分です。
写真では、倍量仕込んでいます。勘違いさせてしまってすみませんm(__)m
ライ麦量が多くべたつくので、打ち粉を多めに振っています。
くるくると丸めた段階で最後に表面の打ち粉を軽く払っていただければいいかと思います。
打ち粉でとじ目が閉じなかったら、無理に閉じようとせずにそのままとじ目を下にして、パンマットに置いてもらってよいです。
これは、クープを開かせるようなパンではないので、無理に表面を張らせなくてよいです。
問題なく成形できるようでしたら、打ち粉を少なくしていただいても大丈夫です。
お返事遅れてしまってすみません、上手くできますように!
丁寧にご説明いただきありがとうございます。
疑問点が解決できて助かりました。
今からまたこのパンを作りますが、説明のおかげで自信を持って作れます。
肝心な事を言っていませんでした。
サワー種を使い続けるために色々とレシピを見ましたが、このレシピはわかりやすくて作りやすく、今後はこれが定番となりそうです。ありがとうございました。
ホイロでわかりやすく上部がわかりやすくひび割れなかったのですが、、
少し大きくなったので、焼きました。
焼き立てを切ったからか、中は少しねっとり?あまり膨らまず、横が少しひび割れています。これはまだ酵母に不十分な発酵力がなかったということでなのでしょうか、
酵母のみきわめ、ホイロの見極めむずかしいですね。3時間ではなので6時間ホイロでした!
hsn様
コメントありがとうございます!
お話の限りですと、発酵が弱いような気がします。
継いだばかりのフレッシュなライサワー種を使用するか、または若干のドライイーストを追加してもよいかもです。
ドイツパンのレシピでは、ライサワー種とドライイーストを併用しているものが多く見受けられます。
酸味が出すぎないように、うまく発酵を進めるためにはよい手段だと思います。
イーストを併用したくない場合は、外割で元種を10~20%追加してもよいかもですね。
よかったら参考にしてみてくださいね。
こんにちは。初めまして。名古屋でパンとお菓子を作っているものです。最近、酵母パンに興味があり、良く拝見させて頂いです。
ベーカーズパーセントで粉の部分で100%になっていない場合はどのように計算してライ麦50パー含有って感じなのでしょうか?
パン作りよりも酵母の面白さに魅了されております…
Kinu0210様
コメントありがとうございます!
お返事が遅くなってしまってすみませんm(__)m
ライ麦(細挽き) 75g(25%)
準強力粉 100g(33%)
全粒粉 50g(17%)
ライサワー種 150g(50%)
↑ライサワー種はライ麦1対水1で継いでいるので、ライ麦は25%と考えます。
なので、粉量全体は25+33+17+25=100%です。
ライ麦は25+25=50%なので、半量となります。
酵母おもしろいですよね!
どんどんはまっていきましょうね^^笑